経営のエッセンス1”桃太郎”昔話の桃太郎には「企業経営」のエッセンスが詰まっている。よく「犬、サル、キジ」が桃太郎のサポート役として非常にバランスの取れた性格を示していることが取り上げられる。 物語全体を分析してみると、さらに多くの教訓が見えてくる。 昔話風呂敷 桃太郎 きびだんご 1.おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に → 日常、基本、ルーティン 2.川から大きな桃が流れてくる → チャンス、兆し 3.桃を割ってみると中から赤ん坊が現れる → イノベーション、革新 4.可愛がり、立派に成長する → 愛情・恩 5.鬼が村を荒らして困るため、鬼退治に出発する → 攻めの姿勢、リスクをとる 6.おばあさんはきび団子を持たせる → 強みを持つ 7.犬、さる、キジに出会い、家来にする → パートナーシップ、企業組織の条件 8.鬼ヶ島で鬼と戦う → 市場、壁、障害 9.鬼にうち勝ち、宝を取り戻す → 成功・勝つ 10.故郷へ帰る → 初心、基本、本業 1.基本の繰り返しが大切、あの日おばあさんが洗濯をさぼったら、桃太郎に出会うことはなかった。 2.きっかけは突然訪れる・・・おばあさんは桃を川の流れの中から逃すことなく捕まえた。 3.企業は革新を踏み場として一気に成長しなければ、強いものに負け、退場を余儀なくされる。 4.経営者は企業という一つの社会を率いる立場として組織への愛と周囲への恩の気持ちが不可欠。 5.待ちの姿勢では縮小しかない。リスクをとってそのリターンをものにしてこそ成長がある。 6.企業が存続と発展を遂げていくためには、光るもの、強みがなければならない。 7.犬(忠の象徴)は行動的で実務家タイプ、サル(知の象徴)は思慮深く管理者タイプ、キジ(徳の象徴)は高い視点から温かく見守るまとめ役タイプ、そして桃太郎(勇気の象徴)は事を起こし、率いていく企業家タイプ。これらがバランスとれているのが理想の組織像。 8.企業として戦う場は市場。そこにはかならず壁、障害がある。 9.企業はゴーングコンサーン!すなわち勝たなければならない。 10.どんな状況にあっても、どんなに成功しても初心、基本を忘るべからず 7.は神田昌典氏・成功者の告白 からの引用 意外なことに「桃太郎」はストーリー全体が示すメッセージ性は他の多くの昔話と違って弱い。 しかし、物語の中の一つ一つの展開に強いメッセージが込められているのだ。 |